セキュリティ対策になる?スマートフォンにVPNを導入する4つのメリット

セキュリティ対策になる?スマートフォンにVPNを導入する4つのメリット

近年、リモートワークの普及に伴って注目が高まっているセキュリティ対策。企業では安全な業務を行うために「VPN接続」という通信方法を利用するケースも多いです。

実は、個人のスマートフォンでもこうしたセキュリティ対策の必要性があるのをご存じですか?普段使っているインターネットにはさまざまなリスクが潜んでおり、個人のスマホもVPNを利用するのが望ましいです。

そこで今回は、VPNの概要やスマートフォンにVPNを導入する4つのメリットなどをご紹介していきます。

VPNとは?

VPNとは、「Virtual Private Network」の頭文字を取ったもので、インターネット通信を暗号化して安全性を高める仕組みのことです。VPNは仮想的に専用ネットワークを構築し、複数の技術を用いてセキュアな通信を実現しています。仮に通信が傍受されても内容はおろか、通信している場所や人物などの特定もほぼ不可能なため、VPNはセキュリティ対策として非常に有効な手段なのです。

VPNの仕組み

トンネリング

トンネリングは、許可された者だけが利用できる専用ネットワークを仮想的に構築することです。一般的なインターネット回線というのは、自分以外の者も同じネットワークを使用するためセキュリティが万全ではありません。

しかし、VPNで利用される通信路「トンネル」はネットワーク上で不可視になっており、許可のない者は外部から見ることができません。これにより、攻撃者がトンネルに侵入するのを防ぐことが可能になっています。

カプセル化

カプセル化は、トンネル内でやり取りするデータを「通信プロトコル」で包むことです。トンネリングは通信データを暗号化するものではないため、万が一トンネル内に攻撃者が侵入した場合はデータが漏洩してしまいます。そこで解除するまで通信内容が判別できないカプセル化を行うことによって安全性を高めています。

これにより、たとえデータを盗んだとしてもカプセルの中身が見えないため、その内容を知ることはできません。

暗号化

暗号化は、通信データに暗号化プロトコルを用いて安全性を高めることです。カプセル化によって中身のデータを見えないようにしていますが、万が一カプセル化を解除されてしまうとデータが漏洩する恐れがあります。そのため、データを暗号化してからカプセル化することで、カプセルの中身を解読できないようになっています。

スマートフォンにVPNを導入する4つのメリット

①フリーWi-Fi接続時のセキュリティ対策

VPNは、フリーWi-Fiのセキュリティを高めて安全な通信が可能です。カフェなどで無料利用できるフリーWi-Fiはスマホのギガ節約などにも便利です。

しかし、公共の場で提供されているため安全性が低く、セキュリティ対策なしで接続すると通信内容が第三者に盗まれてしまう恐れがあります。そこでVPN接続で通信することで傍受される危険性がなくなり、安全にフリーWi-Fiを活用することができるのです。

②地域限定公開の動画視聴

VPNは、アクセス制限がある動画の視聴に役立ちます。動画を視聴する際「この動画はお住まいの地域では視聴できません」といったメッセージが表示されることがあります。これは、一部の配信サービスや動画が国外からのアクセスを遮断しているためで、たとえば海外から日本の動画を視聴したくてもできないという場合があります。

しかし、VPNを使えばアクセス制限がない国の「VPNサーバー」を経由できるため、特定の国で限定公開されている動画も問題なく視聴することが可能です。

③通信品質の向上

VPNは、安定した回線でインターネットを利用することができます。一般的な回線では時間帯や利用者数によって通信速度が極端に落ちるケースがあり、Webサイトの読み込みが遅い、動画の再生が止まってしまうなどの問題が発生します。ですが、VPN接続であれば専用の回線を利用するため、速度や安全面で高品質の通信を実現可能です。

④オンラインプライバシーの保護

VPNは、オンラインプライバシーの保護に有効です。インターネットは閲覧すると追跡され、広告主や企業などに位置情報や関連データが収集されています。そこでVPN接続を利用することでオンラインのトラッキングを回避し、Webサイトの広告をしつこく表示させないようにすることが可能です。

最後に

VPN 無料のサービスも存在しますが、通信品質や安全面にリスクがあるため利用は避けた方が無難です。ぜひVPNをスマートフォンに導入し、日々のインターネットに活用してください。