皆さんは、VPN接続についてどの程度理解があるでしょうか。
「全く初めて聞きました」
「聞いたことあるけど特に利用シーンが浮かばないので使っていない」
このようにVPN接続を上手く活用できていない方も多いでしょう。実はVPN接続をすることによって様々なサービスが格安で利用できる可能性があります。
今回は、「サブスク」モデルを中心にVPN接続をおトクに活用できる方法を解説していきます。
サブスクについて
そもそもの「サブスク」とは何かについて、簡単に触れておきます。サブスクとは「サブスクリプション」の略称で、日本語訳すると「定期購読」や「会費」などの意味合いを持ちます。例えば、コロナ禍で急増した動画配信サービス「Netflix」もサブスクモデルの1つで、ベーシックプランであれば月額990円で動画が見放題になります。
利用者のメリットとしては低コストでサービスを受けることが出来る点です。一方で、サービスの提供側としては、サービスを受けようが受けまいが毎月決まった料金を受け取れるので閑散期や繁忙期などの波がないことがメリットの1つとして挙げられます。また、登録や解約も自由度が高く、わざわざ担当者に連絡を取らずともネットで行えるので、利用者・提供者ともにストレスがかかりません。
VPNについて
次に、VPNの解説に移ります。VPN接続とは、「インターネット上に仮想の専用線を設定し、特定の人だけが利用できるネットワーク」のことです。誰もが使う一般道(共用回線)で自家用車(専用回線)を走らせるイメージです。共用回線であるため、回線を引くなどの費用は抑えられ、専用回線であるためセキュリティや安全面もある程度担保されています。
VPN接続によってセキュリティが強化され、比較的安全に通信を行うことができます。また、構築や維持費がかかる専用線と違い、VPNは仮想ネットワークを利用するので、運用コストを抑えることができます。
なぜVPN 接続でサブスクが安くなる?
それでは、本題の「VPN接続でサブスクが安くなる」という部分に入っていきます。
なぜ「VPN接続」だと「サブスクが安くなる」のかというと、「国ごとに価格が違う」ためです。現在、皆さんが楽しんでいるサブスクのほとんどは世界中で展開されているサービスです。例えば、「Netflix」や「YouTube Premium」などの動画配信サービス、音楽聴き放題の「Apple Music」などが挙げられます。
これらのサービスを日本の回線でそのまま利用した場合と、VPN接続の場合で比較すると下記のようになります。
- Netflix:(日本)990円→(インド)749円、(アルゼンチン)312円
- YouTube Premium:(日本)1,180円→(インド)194円、(アルゼンチン)133円
- Apple Music:(日本)980円→(インド)150円
カッコ書きで国名を入れたのは、VPN接続でどこの国のサーバーを利用するかで料金が変わってくるためです。一目瞭然ですが、日本の料金でサービスを受けるより、はるかに安価で済んでしまいます。VPN接続でサブスクが安くなるのには、このようなカラクリがあったのです。
節約術!VPN 接続のおトクな活用方法3選
では、実際にVPN接続をおトクに活用できる方法を3つご紹介します。
【その1】低価格でサブスクが利用可能
1つ目は、先ほども述べた通り「低価格でサブスクが利用可能」になることです。
NetflixやYouTubePremiumなどの動画配信サービスはもちろん、仕事で大活躍のパワーポイントやエクセルが利用できる「Microsoft365」や動画編集ソフトが利用できる「Adobe Creative Cloud」も、サブスクでかつVPN接続で安価に購入可能です。
【その2】動画やゲームの遅延を軽減
活用方法2つ目は「動画やゲームの遅延を軽減」することができることです。
動画視聴であれば、インターネット通信の約3割以上を利用するため重くなりがちです。そこでVPNを利用すると、回線を二重に通すことになるため、確かに速度は落ちますが不要なトラフィックを排除してくれるため、延々と続くリロード地獄から解放されます。オンラインゲームも同様に快適なゲーム環境を整えることができます。
【その3】旅行を格安にできる
最後は、「旅行を格安で楽しむことができる」点です。
理由は同様で、海外サーバーを利用することで航空券やホテルなども安く購入することができるためです。閲覧する国によって料金は変わってくるので、いくつか比較してみるのも面白いでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。VPN接続をそもそも知らなかった方も利用してみたくなってきたのではないでしょうか。もちろん絶対的に安全な方法ではないので、事前知識はある程度入れておく必要はありますが、コロナ禍で動画配信サービスを利用する方も増え、ようやく外出や旅行も少しづつできるようになってきたので、是非試してみてください。